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熱田神宮 [地図]
愛知県名古屋市熱田区神宮に鎮座する、熱田神宮です。
『延喜式』神名帳の尾張国愛智郡に名神大社「熱田神社」が見えます。
祭神は熱田大神。草薙剣を御霊代とした天照大神のことと解釈されています。
相殿神として、天照大神、素盞鳴尊、日本武尊、宮簀媛命、建稲種命が祀られています。
『日本書紀』巻一第八段一書の第二には、素盞鳴尊が大蛇を倒したとき「剣、尾の中に在り。是を草薙剣と号く。此は今、尾張国の吾湯市村に在す。即ち熱田の祝部の掌りまつる神是なり。」とあります。

古来、尾張連によって奉斎され、景行紀に「日本武尊の佩せる草薙横刀は、是今、尾張国の年魚市郡の熱田社に在り」とされる古社です。
尾張は王権の東国への勢力拡大において、最も重要な拠点であり、このことが、当社の創建伝承がヤマトタケル東征伝承と一体となって語られ、祭神の剣神が三種の神器のひとつと同一とされるほど、高い地位を占める背景なのかもしれません。

神階は、弘仁十三年六月に従四位下、天長十年六月に従三位、嘉祥三年十月に正三位、貞観元年正月に従二位、同年二月には正二位へと叙せられたことが六国史に見え、その後、正一位に進められました。

信長塀です。織田信長が桶狭間戦勝後に奉納したとされます。
六末社です。
乙子社、姉子社、今彦社、水向社、素盞鳴神社、日長神社があります。

別宮の八剣宮です。
『延喜式』には「八剣神社」が見えます。
社伝には708(和銅元)年の創建といいます。
祭神は本宮と同神。

本宮に、この別宮と、高蔵結御子社、日割御子社、氷上姉子社、上知我麻社、下知我麻社をあわせた七社が熱田七社と称され、重要視されているようです。

神宮摂社の上知我麻神社です。別宮の隣りに東面して鎮座しています。
こちらも愛智郡内の式内社です。
祭神は乎止与命。建稲種命と宮簀媛命の父です。
源大夫社とも呼ばれていたそうです。

摂社の日割御子神社です。
こちらも式内社で、『続日本後紀』承和二年十二月十二日条には、孫若御子神・高座結御子神と並んで名神に預ったこと、熱田大神の御子神であることが見えます。

祭神は天忍穂耳尊です。
熱田大神を日本武尊として解釈する立場からは、武卵王や稲依別王をあてる説が出されています。

境内摂社の孫若御子神社です。
式内名神大社「孫若御子神社」の遺存社とされる神社です。
祭神は、天火明命。天忍穂耳尊の子で、尾張氏の祖神です。
神宮境内摂社の御田神社です。
式内御田神社の論社です。
社名の御田は神聖な田を意味し、6月の例祭は御田植祭と称せられています。
祭神は、五穀豊穣の守護神である大年神です。
神宮境内摂社の下知我麻神社です。 こちらも式内社です。
境内摂社なんですが、いったん境外へ出て、国道19号線側からでないと御参りできません。
祭神は真敷刀婢命。天孫本紀に尾張大印岐の娘で、乎止与命の妻となり一男を生したことが見えます。この一男とは建稲種命のことですが、宮簀媛の母だったかどうかはよくわかりません。
紀大夫社とも呼ばれたそうです。

 

青衾神社 [地図]
熱田区白鳥2丁目の青衾神社です。こちらも式内社。
民家等に周りを囲まれた小さな境内に祀られています。
神宮の境外摂社で、祭神は天道日女命です。天孫本紀では、天火明命の妃で、天香語山命の母にあたるとされる神です。

 

白鳥古墳 [地図]

熱田区白鳥1丁目の白鳥古墳です。熱田神宮から西へ300mほどのところにあります。
日本武尊が死後、白鳥になって降り来たとの伝説があったため、この名称だとか。

西側が拝所のように整えられていました。

墳長70m、後円部径45m、前方部幅55m。
古墳時代後期中葉ころの築造かと見られる前方後円墳で、前方部を南に向けます。盾形の周堀を持っていたそうです。

1837(天保8)年に台風で石室が露呈し、副葬品が出土しましたが、記録後埋め戻されました。

 

断夫山古墳 [地図]

熱田区幡屋町の断夫山古墳です。
熱田神宮公園内にあります。

日本武尊の妃・宮簀媛命の墳墓との伝えもあった前方後円墳です。
「断夫」の名称は宮簀媛命が日本武尊の死後、再婚することがなかったためとか。

墳長151m、後円部径80m、前方部幅116m。前方部が発達した後期古墳です。
東海地方最大の規模を誇ります。
宮簀媛の墳墓とするのは誤りですが、古墳の築造時期と見られる6世紀前半〜中葉ころに、皇族と結婚し皇子を儲けていて、尾張氏に出自をもつ等、彼女とよく似た条件を持つ人物がいます。
尾張連草香のむすめ目子媛です。
手白髪皇女の立后以前には継体天皇の正妻だったと見られ、安閑・宣化天皇の生母である目子媛の墓所に、ふさわしい古墳かもしれません。

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