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弥彦神社 [地図]

新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦に鎮座する、弥彦神社です。
『延喜式』神名帳の越後国蒲原郡に、「伊夜比古神社」が見えます。

創祀の年代は不明ですが、社記には和銅四年に社殿を増築し、神域を広げたと伝えられ、それ以前から人々の崇敬を集めていたことがうかがえます。

祭神の伊夜比古神は、尾張氏族の祖神・天香山命と同一視されています。
天香山命は『先代旧事本紀』では、高倉下命と同一とされ、その影響も見られるようです。

手水舎の向かい側に、石柵を回らせた椎の大木があります。
祭神が杖を地に挿し、「もしこの地が自分の住むべき土地ならば繁茂せよ」といったところ、芽を出し根を生じて、大木となったと伝えられるそうです。
旧本殿跡です。
明治四十五年に火災に遭い、本殿は現在地に再建されました。
「玉の橋」と呼ばれる御神橋です。
奈良時代の文献にも、すでにその名が見えるそうです。明治二十九年に改築されたもののようです。

参道を右手に入ったところに、摂末社がずらりと並びます。

末社十柱神社の社殿は、室町時代の手法を伝える元禄年間の建物で、重要文化財に指定されています。

摂社「武呉神社」です。
天五田根命(天香山命の子)を祀ります。
摂社「船山神社」です。
天忍人命(天香山命の孫)を祀ります。
摂社「草薙神社」です。
天戸国命(天香山命の三世孫)を祀ります。
摂社「今山神社」です。
建筒草命(天香山命の四世孫)を祀ります。
摂社「勝神社」です。
建田背命(天香山命の五世孫)を祀ります。
摂社「乙子神社」です。
建諸隅命(天香山命の六世孫)を祀ります。

鹿苑の鹿です。

弥彦山と弥彦神は、万葉集にも歌われています。
「弥彦神の麓に今日らもか鹿の伏すらむ裘着て角付きながら(弥彦の神山の麓に、今日も鹿が伏しているだろうか。皮の衣を着て、角を付けたままで。)」

弥彦山へは徒歩のほか、ロープウェイでも登ることができます。「うみひこ号」「やまひこ号」というネーミングが可愛らしいです。
山頂には、奥院として「御神廟」が祀られています。
鳥居の額には「天香語山命」とありました。
石柵の中に、天香山命のものと、妃神の熟穂屋媛命のものの、二つの石塔が立っていました。
弥彦山の主峰は、別名「神剣峰」ともいい、その名は祭神が神武天皇に布都御魂剣を献上した説話に由来するそうです。
また、北側の峰は「十宝山」といい、祭神が熊野から運んできた十種の神宝を埋め納めた場所といいます。

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